スマホの液晶漏れと私の苦悩
夏の終わり、いつものようにソファに腰掛け、愛用のスマートフォンを手に取った。いつものようにSNSを開き、友人の投稿を眺めていたその時だった。視界の端に、何かが光るのに気がついた。目を凝らして見ると、液晶画面の一角に、まるで蜘蛛の巣のような黒い線が伸びている。最初は埃か何かがついたのかと思ったが、何度拭いても消えない。それが、液晶漏れと呼ばれる症状の始まりだった。 スマートフォンは私にとって、単なる通信機器ではなく、生活そのものだった。仕事で必要な情報収集、友人との連絡、趣味の画像編集、さらには寝る前の読書まで、ほとんどの時間をこの小さなデバイスと共にしてきた。スマートフォンがなければ、今の私は存在しないと言っても過言ではない。 液晶漏れは徐々に進行し、黒い線は次第に太くなり、画面全体に広がっていった。タッチパネルも反応が悪くなり、文字を打つのも一苦労になった。それでも、私は諦めずにスマートフ…