古本屋で見つけた魔法の書物
現れた光 静かな午後のひととき、古本屋「本の庭」の奥の部屋で、若き書店員の優樹は、ひっそりと書物を整理していた。埃をかぶった古書の山の中から、一冊の奇妙な本が目にとまった。革で覆われたその本は、まるで生き物のように温もりを感じさせた。 優樹は、本の表紙に触れると、指先に温かい光が伝わるのを感じた。そして、本のページをめくるたびに、部屋が不思議な光に包まれていく。光は、優樹の周りで渦巻き、やがて、目の前に現れたのは、古代の書物のような文字と、見慣れない図形だった。 「これは一体……」 優樹は、思わず声に出した。 その夜、優樹は夢を見た。夢の中で、彼は古代の遺跡を彷徨っていた。そして、その遺跡の中心で、光を放つ不思議なツールを見つける。そのツールを手にすると、彼は時間を操り、空間を歪ませることができるようになった。 魔法の力 翌朝、優樹は夢の内容を思い出し、再び古本を手に取った。昨晩見た夢と、本の内容は一…